電子機器の小型化に伴い電子回路は複雑化し、電子部品も小型化しています。こうした中、さらなる狭隣接実装を実現するためにフィレットレス実装の採用が活発になってきています。極小サイズのチップ部品の狭隣接実装においては、はんだ量が少なくセルフアライメント効果が働き難いため、決められたポジションに正確に部品を装着する必要があります。
ここでは高精度実装を実現するための位置決め技術をご紹介します。
±15μmの超高精度装着 高精度モード
業界最高レベル±15μmの装着精度で極小バンプ部品や小型部品を正確に回路上へ装着します。
高精度モードは部品ごとに設定できるため、タクトへの影響を最小限に抑えられます。
*NXT III/ IIIc H24S、H24Aヘッド
高精細な画像認識で極小バンプを正確に認識 高精度画像認識技術
独自開発した画像処理カメラとライティングパターンを細分化したLED光源を使った高精度認識技術により、0201サイズ部品や極小バンプを持つWLCSPなどの最先端部品に対応します。
特にWLCSPは、回路の映り込みがあっても正確にバンプを認識できるため、高精度な部品装着が可能です。
正確なテープ送り精度で高精度装着を支える インテリジェントフィーダー
独自の加減速制御によりキャビティ内の部品揺れを抑え、安定した吸着を供給側から支えます。
耐久性に優れた回転軸構造で、長期にわたり正確な送り精度を維持します。
基板停止時の部品倒れや位置ずれを抑制 ストッパレス位置決め
ストッパを使わずに基板を停止・位置決めするため、ストッパによる基板停止時と比較して基板や部品にかかる衝撃を抑制できます。そのため、タッキング力の弱い部品の位置ずれやアンバランスな部品の倒れ不良の発生を抑制することができます。
装置が精度を自動補正 オートキャリブレーション/熱補正機能
オートキャリブレーション
ヘッド交換時に生じるわずかな位置の変化や個体差を装置が自動認識し、装着精度(X・Y・θ)を補正します。 装置が自動で精度補正を行うため、エンジニアによる難しい調整は不要です。
*キャリブレーションの種類により専用治具が必要となります。
熱補正機能
装置の稼働で発生する熱による装置の変形量を測定し、吸着・装着位置を自動で補正します。
室内の温度や生産時間帯に関係なく、高精度な部品装着が可能です。